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2月18日のlawfuel.com によれば、Farm Fresh Meats社とRoland Emerson Farabeeは、米国農務省(USDA)より委託された高リスク牛の検体収集の際、健康な(?)牛の検体を提出しことを認めたという。また、BSE検査の結果が出るまで冷蔵保管すべきと体を保管せず、記録を偽造し、損害は39万ドルにのぼるという。公金横領などで個人には最高20年の懲役と25万ドルの罰金が、会社には最高50万ドルの罰金が下されるという。
・lawfuel.com, 2007-2-18米国のBSEサーベイランス計画は、2006年7月に縮小が発表され、この縮小について食品安全委員会は1月11日、容認する答申を厚労省と農水省に提出している。この「米国BSEサーベイランス見直しに対する見解」では、根拠は示されないまま、米国のサーベイランス体制の縮小に疑念はあるものの、米国のBSE発生推定値「100万頭に1頭」は、同委員会プリオン専門委員会による推定値とほぼ同じであるから問題はないというもの。検体がすり替えられていては、たとえBSE感染牛がいたとしても検出されないのは当然。
こうした検体すり替えの一方では、輸入されるカナダ産牛への信頼性を疑う報道もある。2月19日のChicago Tribuneは、ワシントン州の牧畜業者によれば、カナダから生体輸入される数百頭の牛が、輸入に必要な耳票あるいは電子IDタグや30ヶ月齢以下で健康であることを証明する書類なしで米国に輸入されている、と報じている。そうした牛が毎週のように輸入されているとも。米国農務省は最近になって、カナダ産牛の取引について調査に乗り出したとしている。
耳票や電子タグ、健康証明書類が、カナダ産牛の安全性や追跡製を容易にする。家畜生産者や食品安全に関する市民組織は、このようなルーズな管理が消費者の牛肉への信頼性を揺るがしていると評している。
・Chicago Tribune, 2007-2-19米国は、カナダ産牛に対する30ヶ月齢以下という輸入制限を緩和しよう としているが、すでに実態として30ヶ月齢以上の牛が違法に輸入されてい るようだ。中には、輸入されてから耳票がつけられているケースすらある としている。
食品安全委員会もこうした検体のすり替えや、カナダ産牛への偽造まで 予期してはいないだろう。しかし、同委員会のリスク評価には影響がない とはいえないだろう。どこまでが信頼できる“リスク評価”なのか。疑問 は大きい。