最終更新日:2007年4月4日
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[遺伝子組み換え]
■韓米FTA 韓国は米国産GM作物の安全性審査を放棄か
韓国・Hankyoreh(Web版)は4月4日、4月2日に妥結した韓米FTAにおいて、韓国が米国産遺伝子組み換え作物に対する安全性審査(safty test)の対象から除外したと伝えた。これによれば韓国政府は、米国の韓国産繊維製品への関税撤廃と引き換えにこの除外を決めたという。
一方、韓国政府は3月29日、全ての農産物を対象に遺伝子組み換えであるかどうかの表示を義務とする方針を発表していたという。こうした矛盾する方針に環境保護団体には、「安全への保証なしに、必要とするかどうかに関係なく、遺伝子組み換え食品を食べなければならないことを意味する」として、韓国国民の健康を「売り払う」ものと非難しているという。
・Hankyoreh, 2007-4-4韓国は米国とのFTA妥結を急いだ結果、農業分野で大きな代償を払うことになったようだ。すでに米国サイドからは、韓国が厳格な検査により輸入を拒絶した牛肉では、「全面開放」への恫喝が始まっている。政府間交渉が妥結したとしても両国議会の批准を必要とすることから、牛肉輸入の全面開放がなければ米国議会は米韓FTAを批准しないというものだ。
・聨合ニュース, 2007-4-3 ・農業情報研究所(WAPIC), 2007-4-4日本でも始まっている日米FTAへの動きに、こうした米韓FTAをよく見ておく必要がある。韓国のこの“妥協”をテコに、日本にも要求してくることは、当然予想しておくべきだろう。オーストラリアとのFTAで北海道の農業は壊滅的な打撃を受けるといわれている。その上に米国とのFTAが重なったとき、日本の農業と食糧の安全保障がどうなるかは、はっきりしすぎているといえる。