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遺伝子組み換えナタネによる汚染をめぐりモンサントと闘ってきたパーシー・シュマイザーさんと妻のルーズさんは、もうひとつのノーベル賞とよばれるライト・ライブフッド賞を受賞した。10月2日、ライト・ライブフッド財団が発表した。受賞理由として、シュマイザー夫妻がモンサントと闘うことで「遺伝子組み換え作物に手を染める企業による農民と生物多様性に対する脅威に、世界中に警鐘を鳴らした」ことを挙げ、「生物多様性と農民の権利を擁護し、環境とモラルに対する特許法のひねくれた解釈に疑問を呈した勇気」を称えるとしている。
シュマイザーさんは地元メディアの取材に対して「モンサントが登場するずっと前から作物をを育ててきた。農民には遺伝子汚染のない、企業によってコントロールされることなく望むものを播種する権利がなければならない」し、「賞は、55回目の結婚記念日にやってきた。これ以上の贈り物はない」と語っている。
・CANADIAN PRESS, 2007-10-2夫妻のほかに2007年度の同賞は、太陽光エネルギーの普及でバングラデシュのGrameen Shakti社に、核兵器の使用が不法行為であるとする国際司法裁判所での反対意見に対してスリランカの法学者のクリストファー・ウィーラマントリ(前国際司法裁判所判事)に、宗教的、文化的な違いを埋める活動に対してケニアの平和活動家 Dekha Ibrahim Abdiに贈られた。12月7日にスウェーデン議会で授与式が行われる。
ライト・ライブフッド賞は1980年にスウェーデンで設立されたライト・ライブフッド財団により授与されるもので、次のような分野での貢献に対して贈られる。日本人では1997年に高木仁三郎さんが受賞している。
- グローバルな生態系の調和への貢献
- 物質的・精神的貧困の解消
- 世界における平和と正義への貢献
1998年、シュマイザーさんは、モンサント社の遺伝子組み換えナタネを違法に作付けしたとして同社から訴えられた。シュマイザーさんの闘いは、2004年のカナダ最高裁の判決によりモンサントの特許を侵害したという形で“敗訴”となった。しかし、モンサントの特許から何ら利益を得ていないということで、モンサントの求めた損害賠償40万ドルの支払いは認められなかった。シュマイザーさんは、長年自家採種してきたナタネ栽培をあきらめ、小麦やエンドウの栽培に転換した。しかし、モンサントのGMナタネがシュマイザーさんの畑から見つかり、その撤去費用を求めてモンサントを訴えている。その裁判は2008年1月23日から始まる。