最終更新日:2012年6月19日
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2012年6月の農と食

2012.06.19 No.535
■食料システムのエネルギーの削減とシフトを提言
 

 国連農業食糧機関(FAO)は6月14日、「国連持続可能な開発会議(RIO+20)」を前にして、世界的な食料生産とエネルギーに関する報告書を公表した。

 この報告書の分析は、現状を次にように分析している。

  • 食料生産と流通で消費されるエネルギーは、世界のエネルギーの30%であるが、そのうち実際の生産で消費されるのは30%であり、残り70%が流通などで消費される。
  • 食料システムにかかるエネルギーの40%が無駄に消費され、生産された食料の3分の1に相当する13億トンが無駄に廃棄されている。
  • 30億人が暖房と料理用に現代的なエネルギーサービスの恩恵にあずかっているが、14億人は限定的またはゼロである。
  • 世界的な人口増加に対し、2050年までに60%の食料供給増が必要。

 こうした現状の打開には省エネルギーが必要であり、そのために食料システムが化石燃料ではなく太陽光、風力、小水力、バイオマスエネルギーなどの再生可能エネルギーへのシフトが必要だとしている。そのためには、不耕起栽培や、総合的な害虫・雑草管理による農薬や化学肥料の低減、省エネ型の品種の導入を挙げている。

 さらには70%のエネルギーを消費している流通に関して、貯蔵施設の断熱、簡易包装、廃棄食品の低減、効率的な調理も挙げている

 ・FAO, 2012-6-14  ・本編