最終更新日:2013年3月22日
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2013.03.22 No.550
■米国:GMサーモンは売らない
    小売店へ確約させる運動始まる

 認可の最終段階とも言われている遺伝子組み換えサーモンに対して、米国の不レンズ・オブ・アース(Foe:Friends of the Earth)や食品安全センター(Center for Food Safety)、消費者連盟(Consumers Union)など30団体による、小売店でGMサーモンを販売しない“誓約”を求める運動が始まっている。すでに自然食品販売大手のホール・フーズ(Whole Foods)などが“誓約”し、その店舗数は全米で約2千店舗に及ぶとしている。

 この“誓約”を求める“GMフリー・シーフード”運動は、許認可権を持つFDA(食品医薬品局)が、GMサーモンにGM表示をさせないとしているところから、小売り段階でGMサケは売らないことを確約させるというもの。米国では NON GMO Project という、GMについて自主的に表示するキャンペーンが取組まれてきた。一昨年には10億ドルの規模にまで広がっている中で、“GMフリー・シーフード”とはいうものの、GMサーモンに焦点を当て、その販路を断つことで商品化を阻止しようとしている。それも、自然食品店などGM食品に敏感な販売店だけではなく、ウォルマートやコストコといった大手の小売チェーンまでも、その視野に入れている。

 ・Friends of the Earth, 2013-3-20

 この運動の背景には、昨年10月のカリフォルニア州でGM食品への義務的表示を求める住民投票が、僅差で敗れたことがあるだろう。その後、米国のいくつかの州で表示義務化を求める州レベルでの議会闘争が取り組まれている中、販売側から遺伝子組み換え食品に反対する運動を進めようとするものでる。

 “誓約”運動にも参加した自然食品販売大手のホール・フーズは先ごろ、2018年までにすべての販売商品にGM表示を行うとの方針を明らかにしている。草の根の運動の成果でもある。しかし、ホール・フーズなどの自然食品店の紛らわしい「自然」表示に反対して運動してきた有機消費協会は、このホール・フーズの方針を歓迎しつつも、さらにキチンとした表示を行うよう求めている。

 ・Organic Consumers Association, 2013-3-11