
1月7日に開かれた食品安全委員会は、モンサントの除草剤耐性・害虫抵抗性の遺伝子組み換えスイートコーン2品種について「安全」との評価を決め意見募集を始めた。やはりモンサントの複合除草剤耐性GMダイズも問題なしとの評価を決定した。また、昨年より持ち越した遺伝子組み換え微生物を利用した食品・添加物に関し、一定の条件付きでメーカーの自主判断と管理を可能とする厚労省の規制緩和を容認した。こちらは意見募集はない。
●生食用GMスイートコーン「問題なし」
食品安全委員会は、「ヒトの健康を損なうおそれはない」とする健康影響評価を決定したモンサントのGMスイートコーン2品種について、8日から意見募集を始めた。
このうちの一つMON88017系統(スイートコーン)は、除草剤グリホサート耐性・害虫抵抗性の遺伝子組み換えトウモロコシであり、、もう一つのMON89034系統(スイートコーン)は、害虫抵抗性の遺伝子組み換えトウモロコシである。どちらも同系統のGMデントコーンと従来品種のスイート種を掛け合わせた品種である。どちらも「ヒトの健康を損なうおそれはないと判断した」としている。
今回の2品種は生食用として開発され、米国では2011年に承認され、米国やカナダで一般に流通が明らかになっている。日本でも2011年に承認されたハワイ産GMパパイヤのように、生鮮品として流通する可能性がある。
※別記事「生食用GMスイートコーン市販の可能性」参照
●GM微生物の大幅な規制緩和を認める
7日の食品安全委員会はまた、昨年より持ち越した遺伝子組み換え微生物を利用した食品・添加物に関し、一定の条件付きでメーカーの自主判断と管理を可能とする厚労省の規制緩和を容認した。この件での意見募集は行われない。
・食品安全委員会, 2014-1●掛け合わせGMダイズも実質審査なし
7日の食品安全委員会はまた、モンサントの除草剤ジカンバ耐性遺伝子組み換えダイズと、ラウンドアップ耐性GMダイズの掛け合わせ品種について、親品種がどちらも承認済みであることから、改めて安全性の確認は不要とした。
こうした親品種が承認されている遺伝子組み換え作物については、今後こうした形式的な食品安全委員会での“審査”も不要となる規制緩和が進められている。食品安全委員会は昨年暮、この規制緩和を認める審議結果を厚労省に送った。昨年の年初来、GM関連の規制緩和が一挙に進んでいる。
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