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最終更新日:2014年10月31日
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2014.10.31 No.638
[農薬]
■米国EPA:ダウの2,4−D混合農薬を条件付で承認

 米国環境保護庁(EPA)は10月15日、ダウ・ケミカルの除草剤2,4−Dとグリホサート(ラウンドアップ)の混合農薬 Enlist Duo を条件付で承認した。ダウ・ケミカルが、3種類のこの2,4−Dに耐性のある遺伝子組み換え大豆とトウモロコシについて栽培承認を求めていたこともあり、25万人が承認に反対に署名していた。食品安全センター(Center for Food Safty)などは22日、人への健康影響や野生生物への影響を評価しない形式的な承認であるとして、承認取り消しを求めて提訴した。

 承認に当たりEPAは、この混合農薬の使用をイリノイ州など6州に限定したほか、2,4−Dが散布により周辺に広く漂流することから、30フィート(約9m)の緩衝地帯の設置、風速毎時15マイル以上での使用禁止などの条件を付した。今回の承認により、2,4−Dの使用量が増大することを当局も認めている。

 除草剤ラウンドアップでも枯れないスーパー雑草対策で承認されたわけだが、すでに2,4−D耐性雑草が確認されている。そして、ラウンドアップのように、いずれスーパー雑草が広がり、新たな除草剤が必要となるのは必至とみられている。

 2,4−Dの広範な漂流性による意図せざる作物汚染への懸念から有機農家などが反対し、また、2,4−Dによる健康被害への懸念から、多くの市民が承認に反対している。

 承認取消訴訟を起した食品安全センターなどは22日、今回の承認を「EPAと米国農務省は化学企業に屈服した」とした。そして、「環境に対する番犬が、愛玩犬に落ちた」と、EPAの姿勢を批判している。

 ・EPA, 2014-10-15


 ・Reuters, 2014-10-15
 ・Center for Food Safty, 2014-10-22
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