静岡・山梨・埼玉でも100ベクレル超え
福島第一原発事故から6年たったが 福島県浜通り地域の野生のキノコからは、依然高い放射性セシウムが検出されているという。いわき市在住の八木明々(@nrg34331)さんの測定によれば、今年の野生のキノコからは5桁、数万ベクレルが普通に検出されている。9月27日のツイッターへの投稿では「相馬郡飯館村深谷市沢8/20採取。タマゴタケモドキ?。Cs合計223826bq/kg」という20万ベクレルを超えるキノコも見つかっているほどだ。
福島県だけでなく、埼玉県、静岡県、山梨県、長野県の一部でも野生のキノコからは国の基準を超える放射性セシウムが検出されている。これらの各県が9月に発表した検査結果をみると、一部では国の基準のキログラム当り100ベクレルを超えるものもあり、数十ベクレルのものも見つかっている。キノコによって吸収する放射性セシウムに違いがあるが、こうした地域ではまだ、100ベクレルを超える放射性セシウムを含むキノコに当たる可能性がある。これらの検査は放射性セシウムしか測っていないが、安心して食べられるレベルではない。
原発事故で放出された放射性セシウムは、Cs137(半減期約30年)は約86%、Cs134(半減期約2年)は約11%に減衰している。発表されているキノコの放射性セシウムを、この比率で計算すると核実験由来と思われる汚染も含まれているようだ。
【埼玉県】
埼玉県9月29日、県西部に位置する横瀬町芦ヶ久保の野生のキノコの放射能検査結果を発表。ムラサキシメジから130Bq/Kg、ウラベニホテイシメジから92Bq/Kgを検出。埼玉県では横瀬町のほか、鳩山町、ときがわ町、皆野町で野生キノコの出荷制限が継続している。いずれもCs134が検出されている。
【静岡県】
静岡県は9月15日、富士山周辺の野生のキノコ6種の検査結果を公表。アンズタケから130Bq/Kg、アミハナイグチから64Bq/Kgを検出。ウスヒラタケ、ハナビラタケ、ホウキタケ、ハナビラタケからも4.3から19Bq/Kgを検出。アンズタケからはCs134も検出されている。
9月25日にも、富士山周辺の御殿場市、小山町、裾野市の野生のキノコの検査結果を公表している。御殿場市のキノボリイグチ210Bq/Kg、小山町のシロヌメリイグチ130Bq/Kg、ハナイグチ93Bq/Kgを検出。いずれもCs134Cs134も検出されている。
静岡県の富士山周辺地域(富士宮市、富士市、裾野市、御殿場市、小山町)で生育する野生のキノコの出荷制限指示はまだ解除されていない。昨年も、今回のアンズタケのように100ベクレル超えのキノコが見つかっていて要注意地域の一つだ。
・静岡県, 2017-9-15 ・静岡県, 2017-9-25
【山梨県】
山梨県の富士山周辺のキノコからも国の基準を超える野生のキノコが見つかってる。山梨県の9月12日の発表では、鳴沢村のショウゲンジで280Bq/Kg、河口湖町のタマゴタケで98Bq/Kg、富士吉田市のキハツダケで96Bq/Kgなどとかなり高いものが見つかっている。ただし、280Bq/Kgと高い放射性セシウムを検出したショウゲンジ(鳴沢村)からはCs134が検出されず、核実験由来と思われる。この地域では、原発事故以前にも高い放射性セシウムの検出例が報告されている。
【長野県】
長野県でも佐久・小諸地域で検出されている。今年は小諸市のマツタケで26Bq/Kgなどの検出例がある。長野県の検出例は50Bq/Kg以下であり、Cs134は検出されていない。
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